キーワードを追う-連載特集 eラーニング No.1

Qureに掲載している教育関係ニュースの中から、「今、考えるべきキーワード」をとりあげていく連載特集(不定期更新)。

特集

企業研修はeラーニングで-研修導入企業は何を求めるか


Cambashi

最近、日米共に、企業が自社内での研修にeラーニングを採用する、またそのためのeラーニングシステムや教材コンテンツについての記事やプレスリリースが目立つ。一般的なビジネス研修内容を実施するためのeラーニングではなく、「研修導入企業は何を求めるか」に応えようとする、業種、企業、職種、社歴など研修対象に合わせたeラーニングを可能にするシステムや教材開発がポイントとなっているといえる。

高校や大学など教育機関でeラーニング研修を導入する場合、担当部門や受講する生徒・学生などに対してオリエンテーションが行われる。また、授業内で利用することもあれば、図書館や実習室など相談できる担当者がいることも多い。しかし企業研修では、受講者も研修担当者もマニュアルを見る時間も惜しい状況であることが予想される。
従って、eラーニングシステムやサービスにまず求められることが、ユーザーフレンドリー。受講も管理も、直感的に操作方法が分かるデザインであり、操作が実際に簡単でなければならない。また、そのユーザーフレンドリーは一般的なものではなく、それぞれの業種や企業、職種などに適切なデザイン、研修内容を感じさせるデザインであることも必要であるとされている。

eラーニングの学習管理システムLMSについて、昨年、業界やユーザーに認められ賞を得た2製品は企業研修を対象とする。2017.1.27【アメリカ】2016年最優秀LMSは、技術開発において最優秀賞を受賞したBrainer社のLMS“The élan Enterprise Learning Platform(élan)”を紹介。同LMSは、企業における人材開発教育を対象としており、研修担当者、受講者双方から高く評価されている。2017.1.27【アメリカ】”Best of Elearning!”を受賞したLMSのePath Learning社”Best of Elearning!”の“ASAP”もビジネス能力につながる研修のために製作されている。同社開発チームは、eラーニングを導入する企業の業績改善につながることを意識しているという。どちらも現場での使いやすさが重要なポイントである。
さらに、従来のLMSは教育機関向けだと指摘する2017.2.16【カナダ】LMSを越える企業研修eラーニングのためのプラットフォームで、カナダのAxonify社は、ビジネス研修を目的としてeラーニングプラットフォームを製作していることをアピールしている。

では、今後市場はどのように動くか。2017.1.16【イギリス】LMSとLCS市場の2022年までの成長予想によると、LMS市場は2020年までに大きく成長することが予想されている。eラーニング研修を通して、従業員の能力差を減少させ、個々のキャリアアップを促進すること、それによって企業に対する満足度をあげ定着率につなげることが目的であるとする。LMSの技術革新も予測されるが、コストが高くなることは導入の阻害要因となる。

研修内容や教材コンテンツについては、どのような動きが見られるのだろうか。まず細分化傾向が注目される。2017.1.18【イギリス】業種別eラーニングコースで営業販売・サービス部門研修で、イギリスのCambashi社はの研修は共通内容部分と11の業界に特化した内容のセットになっている。製造、卸売や物流、エネルギーなどの業界をカバーするが、研修対象部門を特定し顧客とのコミュニケーションをテーマとする。

同じように職種や業種、労働場所などから受講対象を明確にして、内容を細分化しているeラーニングが、2016.12.30【シリーズ】アメリカ・日本 増え続ける日米eラーニングコースのアメリカのMasteryTCN™社である。同社研修は一つのテーマでも、受講者個人の経験の違いを考慮して研修内容を選べるほど内容を細かく区切って提供している。ライセンス契約しているeラーニングシステムで受講できる2017.2.27【アメリカ】公正な住宅販売についてのオンラインコースも、不動産管理業界のみを対象とする。日本でも、2017.1.20【日本】eラーニングで外国人派遣社員にビジネス講座で、株式会社プロシーズは、外国人派遣労働者向けに、日本語でのコミュニケーション能力と日本のビジネス慣習を学んでもらう英語版とポルトガル語版ビジネス講座の提供を開始している。

2017.2.1【アメリカ】企業研修eラーニングは企業ニーズに合わせてカスタマイズでは、アメリカのBridge社がeラーニングのテンプレートを開発するeLearning Brothers社と提携、よりカスタマイズされた企業研修用eラーニングコンテンツの提供を可能にした。受講する社員やスタッフの業務に直結すること、企業の内部資料とのリンク、社内にある他の研修コンテンツとの統合も可能で、自由度が高い。

コンテンツに新しさや学びやすさを求める動きも見られる。2017.1.20【日本】動画eラーニングASP導入で企業研修の学習効果向上実現では、株式会社Jストリームが企業の教育研修に安定的かつセキュアなストリーミング動画配信機能を加味している。2017.2.13【日本】VR教材でより効果の高いeラーニング教育をは、株式会社デジタル・ナレッジがナディアと提携して、教育用VRコンテンツ制作の向上を目指した共同開発を進めることを発表。講義では分かりにくい内容を、VR教材による「マニュアル」「トレーニング」とすることを目指す。

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